otsunekoの日常

トラックボール付きキーボード『bally』を組み立てた話

bally

目次

はじまり

外出時の作業用に以前SurfaceProを買ったのですが、純正キーボードの打鍵感があまり良くないという難点がありました。スリムさとのトレードオフだとは思うものの、もう少しタイピングしやすくなったら嬉しいなー、持ち歩き用のちょうどいい外付けキーボード無いかな?とぼんやり考えておりました。

候補としてタッチパッド付きの外付けキーボードを考えていたのですがどれもあまりピンとこず決めあぐねていた矢先、ballyの存在を知り、中央にトラックボールが付いている構造にえらく興味をそそられました。
※トラックボール付きでコンパクトな自作キーボードは他にもあるんですが(keyball, cocot46等)、どれもカラムスタッガードでロウスタッガード派の自分は手を出せずにいました。

ただこのbally、作者のaki27さんが海外在住ということもあり、海外からお取り寄せする必要がありました。のみならず実はballyそのものはPCB(基盤)を指しており、キーボードとして完成させるにはbullyという別のキーボードのケースを流用する必要があったのでした。そしてbullyのケースが購入できるcbkbd.comではなんとケースが終売している始末。なんてこった…

この記事ではそんなballyとbullyの組立パーツ購入経緯やビルドの様子をまとめていきます。

どうでもいいけどbullyって名前はどうなんや、いじめっ子って…

パーツ購入

ballyはcocotkeebsさんで購入しました。こちらはaki27さんが予約注文を受け付けてくださっていることから比較的容易に入手可能でした。

問題はbullyで、40%キーボード愛好家が集まるdiscordサーバである40% Keyboards内のbullyチャンネルでまだbullyが購入可能なKeeb Supplyというサイトをなんとか発見できました。しかしこのドイツのお店、EU圏とそれ以外の一部の国にしか発送できないらしく日本からは直接購入できませんでした。でも諦めたくなかったので全然連絡を取っていなかったドイツ在住の友人に突然無理を言って一旦荷物を受け取ってもらいその後DHLで日本に送ってもらう手段を取りました。本当にありがとう…

スペースが余ったらしくグミとクネーデルも送ってくれた

2024/03/04追記:日本に送れないの、嘘かもしれません。FAQ見たら、日本にも配送可能になっている…!?え、見間違えた?最近勘違いが増えており、何も信じられません。いずれにせよ、今時点でSilverのケースだけ在庫が残っているようなので、買いたい方はチャンスです!

Shipping

総額?知らん。

組み立て

aki27さんのビルドガイドを見ながら組みました。組み立てにははんだ付セットに加え、#00のプラスドライバーと1.5mmの六角キーレンチが必要です。

以下ではざっくり工程の紹介と、失敗について触れたいと思います。

Unified Daughterboard C3のモゲ防止(やらない方がよさげ)

いつものようにモゲ防止でセメダインぬりぬりしたんですが、その後USB type-Cケーブルがうまく刺さらない事態に。

結局初期不良だったのかセメダインが中に入り込んだのかは不明ですが、どのみちbullyのケースに設置する時セメダインが引っかかって窪みにうまく入ってくれなくなっちゃったのでやらない方が良いです(反省)。

Unified Daughterboard C3

Unified Daughterboard C3その2

Unified Daughterboard C3その3

2024/03/04追記:Unified Daughterboard C3を交換したら窪みにすっぽり収まってくれてUSB type-Cケーブルも「カチッ」とはまりうまく動作するようになりました。良かった。

Mouse Sensor取り付け

“Sensor is already soldered on PCB.”という記載を信じてPCBを見るとはんだ付けされておらず、「馬鹿な…」って言いながらはんだ付けしました。

Mouse Sensorその1

Mouse Sensorその2

Ball case取り付け

トラックボール取り付けの台座です。台座とカバーは磁石でくっつける方式になっておりS極N極が見分けやすいようにマッキーで片面を塗りつぶした後、台座とカバーにそれぞれセメダインで固定しました(割と磁力が強く固定しないと暴れ回った)。

Ball Caseその1

Ball Caseその2

Ball Caseその3

キースイッチはんだ付け

特に何事もなく終わりました。強いて言えば、いくつかのキーについて差し込み穴が複数個あるので、はんだ付けする前にキーキャップが想定通りはまるか、隣接キーに干渉しないかをチェックしたほうが良いかと。

キースイッチ

ケース固定

Tadpoleの向きはこのサイトを参考にしてTopcaseとBottomcaseを重ね、六角レンチで固定しました。

Tadpole

完成

そんなこんなで完成しました。自作キーボード組み立てるの慣れてきたな…(セメダイン付きUnified Daughterboard C3から目を逸らしながら)

bally

キーマップ

絶賛試行錯誤中です。普段お世話になっているRemapではなくvialで設定するので、これから慣れていきたいです。

しかしこのbally本当に曲者です。例えばzキーとL-Shiftキーが共用になっておりTap DanceでTap→z、Hold→L-Shiftにしようとしたのですが高速にL-Shift+適当な文字キーを押すとzとして認識されてしまったり、かといってTap Dance判定の閾値を70ms等に短くすると今度はzとして使いたい時にL-Shift判定になってzが表示されなかったりと、難しいです。

結局誤判定のストレスを避けるべくL-Shiftだけの機能とし、zはなんとtキーの右に配置しました。z押すために人差し指伸ばすの慣れない。

まとめ

自作キーボード組みたい衝動に駆られ、今回ballyを作りました。一番難しかったのはパーツ入手でした。どうでもいいですがballyの発音ってボーリィなんでしょうか。個人的にはballyとbullyどっちもバリーと呼びたい衝動に駆られます(なんか厨ニっぽくて)。

JISplit89の時のように、ロープロファイルに慣れた体にはCherry MXは合わないかとの懸念もありましたが、ロープロファイルキーキャップを使っていることもあり問題無さそうでよかったです。

後はキーマップですが、かなりの潜在能力を感じているのでvialのお勉強がてら徐々に煮詰めていきたいと思います。

以上です。