目次
はじまり
初の自作キーボードである『JISplit89』の組み立てを終え(過去記事参照)分離型キーボードの利点である肩凝り防止効果に大満足の僕でしたが、これまで薄型キーボードに慣れ親しんだ経験から『JISplit89』のキーの高さへの違和感がついに拭いきれず、ロープロファイル(choc)キーボードを試してみたいという思いが募っていきました。
加えて、レイヤ機能を駆使したキーマップのカスタマイズに慣れていくうち「キーの数もうちょい少なくてもいけそう」という思いが芽生えてきました。流石に40%キーボードまでいくと会社で自キが使えない時のギャップが辛そうだったので60%が良さそうでした。
キーボード選定の結果、最終候補はどちらも無線対応の7sKBとmaJISticになりましたが、双方のメリット/デメリットを自分なりに比較し悩みに悩んだ結果7sKBを作ることにしました。
7sKBのメリット
- コンパクトなデザインに加えプレート間に隙間が無いため埃が入りにくい
- 透明アクリルプレートから漏れるLEDの光が綺麗(Bluetooth接続だと光りませんが)
- 後のキーマップ変更を考えた際に7sKBのキー配置の方が理想に近い ⇒maJISticは左上に物理Escキーが無い等が気になった点でした
- maJISticと比較してキーキャップ入手が容易そう ⇒maJIStic向けに既製品でKailh choc用のISO Enterキー、1.25U/1.75Uキーが探した範囲で見つからず
maJISticのメリット
- MX/chocのソケットに同時対応でき、組み立て後もスイッチ交換可能 ⇒7sKBはスイッチの交換が基本的に不可ですし、心変わりした時にMXにも変えられるのはでかい
- 物理キー配置がJISベース
- トップ/ボトムプレートの材質が選べる(アルミ、ステンレス、真鍮、マットガラス風アクリル)
パーツ購入
7sKBを買うと決めたものの在庫切れだったため、暫く待つ必要がありました。
あまりの待ち遠しさに作者のサリチル酸さんにDiscordで再入荷予定を訊いたり、届くまで楽しみすぎて先にKailh chocスイッチを買って夜な夜な一人でカチカチカチカチする始末でした。入荷当日にはひたすらBOOTHの販売ページを仕事もせずリロードしたり入荷お知らせメールを今か今かと待ち続け、これ一番乗りでは?ぐらいの勢いで購入しました。
BOOTH(自キ温泉街販売所さん)での購入分
- 7sKB(Choc版)
- 電池部品セット x 2個
- 7sKB Choc用透明アクリルプレート ※※注意※※ 僕が買った7sKBのバージョン(rev.5)では始めから透明アクリルプレートのため購入不要でした(このパーツは旧バージョンを買った人のカスタマイズ用)。サリチル酸さんから間違いかどうかの確認を頂き、結局返金頂く代わりにおまけを付けて頂けることになりました。サリチル酸さん、その節はご迷惑おかけしました。おまけありがとうございました! ※以下ではおまけの内容に少し触れていますが、再現性は無いと思います…
遊舎工房さんでの購入分
- Kailhロープロファイルスイッチ茶軸 x 70個(63個+余り7個) ⇒これまで既製品のキーボードで使い慣れているタクタイル(茶軸)を選んでみました。ちなみに通販だと10個ずつの販売ですが、実店舗だとスイッチが1個ずつ購入できるので(MX Cherryはできた)、余りが出ないように買えるというTipsがあります。まぁ余っても次のキーボード作ればいいから、多少はね?(洗脳済)
- MBK Choc Low-Profile Keycaps Black 1U x 50個、1U Homing x 2個 ⇒今回の妥協点です。本当はKailhロープロ無刻印キーキャップ1Uにする予定だったのですが(平べったいキーキャップの見た目が好きなので)、なんと売り切れ。ひとまずこちらで間に合わせました。しかし思いの外気に入ってしまい、結局使い続けることに(詳細は後述)。
- Kailhロープロ無刻印キーキャップ 黒 1.5U x 8個、2U x 3個 ⇒ビルドガイドに記載の通り、1.5Uを8個と2Uを3個買いました。このサイズはまだ在庫があったので、希望通り買えました。
- フルカラーシリアルLEDテープ 6個タイプ x 2 ⇒透明アクリルプレートからキラキラ漏れる光が綺麗で購入しました。ライトなぞ不要という方はスキップ可能です。ちなみに、サリチル酸さんのおまけでもたまたまLEDテープを頂けており、そちらは7sKBですぐ使えるようにと、左手5個分と右手6個分に予め切り分けて頂いてました。ありがたく使わせて頂きました!
今回購入しなかったもの(JISplit89からの使い回し等)
- Pro Micro (コンスルー付き) ⇒LEDの点灯テストに使用した後はJISplit89で使用します。
- BLE Micro Pro Type-C版 × 2個(完全無線化用) ※以下ではBMPと記載 ⇒今後はこれが7sKB用になります。
- YS-SK6812MINI-E(10個入り) ⇒7sKBの左下部に取り付けると、ライトの色で現在のレイヤを示してくれる機能が付与されるそうです。無くてもいいかなと思って買ってなかったものの、なんとサリチル酸さんのおまけの中に入っていたのでありがたく使わせて頂くことにしました。 ※※注意※※ 後でサリチル酸さんに確認したところ、回路の設計上このLEDチップが無いと左手側のLEDテープが光らないようです。たまたまおまけに入ってたので気にしてませんでしたが、危うく右手側しか光らなくなるところでした…
- コンスルー x 4本 ⇒LEDの点灯テストをする際、サリチル酸さんのビルドガイドによればBMPではテスト不可とのことなのでPro Microでのテスト用に4本追加購入が必要ですが、これもJISplit89の時に購入したものを流用できるためスルー。
あと、ついに7sKBが作れるということでテンションが上がり、Amazonではんだごてまでポチってしまいました。まぁコロナ禍やし、外出自粛のためやから(震え声)。
今回は何と言ってもBMPやPro MicroがJISplit89のものを使い回せるということで、実質1万円以上安くなりました。爆アドです。総額については敢えて触れる必要も無いかなと思います(白目)。
組み立て
今回もサリチル酸さんの自作キーボードキット『7sKB(Choc版)』ビルドガイドを参考に作業を進めました。
JISplit89を一度組み立てていることと、そもそも手順がJISplit89とある程度共通していることもあり、かなり余裕を持って作業を進められました。とイキった挙げ句電池カバーを反対側に取り付けるなどし、はんだ吸い取り線で必死に取り外しました。
あと今回(あまり考えずに)はんだごてを購入したことが吉と出ました。というのも、この7sKBはキースイッチのはんだ付けが推奨(ほぼ必須くらいに思ったほうがいいと思います)されており、一度はんだ付けしてしまうとスイッチの付け替えが難しくなります。今回僕はスイッチの使い心地確認のために一度仮組みして組立手順を行ったり来たりしたので、レンタル作業スペースだと時間内に組み立てきれなかった可能性大です。
ここからは各組立工程を振り返っていきますが、JISplit89との共通部分は結構端折ったので、参考にされる方は必要に応じJISplit89組み立て記事もご参照頂ければと思います。
部品の確認
まずは部品を並べて悦に浸り不足が無いか確認します。
一度各種プレートを上から順番に並べて、「トッププレート→アッパーミドルプレート→実装プレート→アンダーミドルプレート(透明アクリルプレート)→ボトム(バック)プレートの順番でピッタリ隙間なく重なるんやなぁ」という完成イメージを持っておくと良いかと思います。ちなみに僕は最初の仮組み時にアンダーミドルプレートを挟み忘れた上、何をトチ狂ったのか「なんか思ったよりすかすかやな…不良品か?」と訝しんでました。気づくのがもう少し遅れていたらサリチル酸さんに「すかすかなんすけど?」と凸っていたかもしれません。九死に一生を得ました。
組み立てとは全く関係ありませんが個人的に7sKB(rev.5)のデザインがとても好きです。7sKBのロゴが目立たないよう刻まれていたりと表面を黒で統一しやすいのが良いです。
エポキシ樹脂でPro Micro、BMP固定
エポキシ樹脂やはり臭いです。前回のJISplit89組立時に、LED点灯テストで使うだけだからと塗るのをサボってたPro Microにエポキシ樹脂を塗り塗りしました。BMPは既に作業済なのでスキップです。
ボトムプレートの切り離し~バリ取り~黒ペン塗装
7sKBはJISplit89と異なり、始めから左手用と右手用でプレートがバラバラでした。切り離すのがボトムプレートとボトムプレートの蓋の間だけなので楽です。
今回も黒ペン塗装には、マッキーの太い方が活躍してくれました。
BMP、Pro Microのファームウェア書き込み
- BMP
ここもJISplit89同様、BMPの設計者であるせきごんさんのページ(以下リンク)を参考にファームウェア書き込みしました。詳細手順はJISplit89組み立て記事と全く同じで、選択するキーボードが7sKBに変わるだけです。
BLE Micro Pro Web Configurator
- Pro Micro
Pro Microも、以下を参考にしてPro Micro Web Updaterでファームウェアを書き込みます。
LED、LEDテープの取り付け
LED(YS-SK6812MINI-E)を取り付けます。7sKBはLED1個だけなので超楽です。LEDの光るほうを上にして端子の欠けてる部分をGndと合わせて、300℃くらいではんだ付けしました。
次に、JISPlit89ではやらなかったLEDテープ取り付けです。まずはプレートとLEDテープでそれぞれ+5v、Din、GNDの印字が揃うようにしてテープで貼り付けます。ビルドガイドの通り、左手側に5個、右手側に6個LEDのチップが来るように適宜はさみで切ったりして数を揃えます。
うまく貼れたら、+5v、Din、GNDをそれぞれはんだ付けします。はんだを多めに盛るといい感じになりました。
Pro Microとコンスルーのはんだ付け
JISplit89の時に既にやってるのでスキップです(詳細はJISplit89組み立て記事参照)。
LEDのテスト
Pro Microを実装プレートに差し込んで、Micro-USBケーブルをつなぎます。
まぶしっ!
画像の右下でテープじゃない方のLEDが光ってませんが、はんだ付けは問題ないように見えたので「この段階では光らないのかな」と予想して次の工程に進みました(後でちゃんと光りました)。
ダイオードのはんだ付け
今回の鬼門です。63個の細かいダイオードをピンセットで扱いながら、向きを気にしつつはんだ付けしていくので、目、肩、腰がめっちゃ疲れました…
ビルドガイドに倣い、ダイオードをマスキングテープにくっつけることで扱いやすくして…
320℃に熱したはんだごてで予備はんだした後、1個1個浮かないように丁寧にくっつけていきます。はんだ付けって、作業を進めるにつれ精度が上がっていくのが楽しいですね。最初のうちは予備はんだを盛りすぎたり、うまくできなくてツノが立ったりしたんですが、徐々に適切な量、適切な温度、適切なタイミングが掴めてきて面白いです。
実感として、ダイオードのはんだ付けは一瞬(0.3秒くらい?)はんだを盛るぐらいが一番うまくいきました(予備はんだする側も反対側も)。少ない分にはちょっとずつ足せばいいですけど、逆に多すぎるとはんだがドラクエのスライムみたいな形になって、吸い取り線でいちいち除去するのが面倒でした。
あと、はんだがうまく基板側に移ってくれずにこて先の方にくっついちゃう現象にしばしば遭遇しましたが、これについては予め基板の方にこて先を一瞬だけくっつけて温度を上げてからはんだ付けすることで解決できました。
はんだ付けを終えたら、アンダーミドルプレートを乗せて浮きが無いかの確認です。でかいツノが立ってたりダイオードが枠から大きくはみ出たりしていると、アンダーミドルプレートと干渉するかもしれません。
タクトスイッチとTRRSコネクタのはんだ付け
JISplit89同様、TRRSコネクタとタクトスイッチを所定位置の穴にぶっ刺してマスキングテープで浮かないように固定した後、裏からはんだ付けするだけです。うまく差し込めてさえいれば向きは合ってます。今回はタクトスイッチの足を折り曲げるのではなく、ニッパーで切って短くしました。
無線化用のパーツ取り付け作業
ビルドガイドと順番が違いますが、はんだ付けの感覚が研ぎ澄まされているうちに取り掛かりました。ここもJISplit89と全く同じです。63個のダイオードはんだ付けの経験が活きたのか、割とスムーズにはんだ付けできました。完成形は以下です。スライドスイッチと電池カバーはマスキングテープで浮かないよう固定してからはんだ付けしましょう。
スタビライザーの取り付け
どうせJISPlit89と同じだろうと高をくくってました。
AmazonでSuper Lubeを買ってたんですけど、よく見るとビルドガイドにルブを塗れって書いてないぞ…?要らないのか…?
まぁせっかく買ったしということでスタビライザーの金属部分の先端に塗り塗りして取り付けました。ちなみにルブは遊舎工房さんで買えるKrytoxシリーズが評判良さげ?僕は一刻も早く組み立てたいという欲望に負けてAmazonで買えるのにしましたが…
スタビライザーの取り付けは、トッププレートをスタビライザーの上に乗せて押し込むのですが、これも結構力が要りました。「カチッ」と音がして隙間なくハマるまで押し込みます。
JISplit89では実装プレートのスタビライザー固定箇所に絆創膏をカットして貼り付けてましたが、7sKBは構造上それも不要っぽいですね。
スイッチの取り付け~はんだ付け
以下に注意して取り付けます。
- 上から順に、スイッチ→トッププレート→アッパーミドルプレート→実装プレートという順番
- スイッチの向きに注意(ちょこちょこ端子を差し込む方向が上下逆になる)
- 端子が曲がってないかの確認(ただ今回はJISPlit89の時と違い、1個だけしか端子が曲がってませんでした。個体差かな?)
最初に四隅を留めて安定させてから他のキーにも差しましょう。その際結構力を込めて「パチッ」と音がするまで押し込む必要があるのですが、力を入れる前に実装プレートの裏面から眺めてみて、ちゃんと穴から端子が見えているかを確認すると曲がりチェックにもなって良いです。
そしてここからが7sKB特有の作業である、スイッチのはんだ付けです。ビルドガイドにもあるように、この手順を終えてしまうとトッププレート、アッパーミドルプレート、実装プレートをバラしたりスイッチを付け替えたりするのが困難になります。念入りに確認してから作業に取り掛かりましょう。もしハンダ付けする前に打鍵感を確かめたい場合は、この段階でキーキャップを取り付けてカチャカチャやるか、はんだ付けをスキップして仮組みを終えてから、再度分解してはんだ付けをすると良いかと思います。
ビルドガイドによればはんだ付けしなくても導通は可能とのことですが、実用上はかなり厳しそうに感じました。僕の場合、ただスイッチを差し込んだだけで導通したキーは63キー中5キー程度で、うまく導通させるにはキースイッチの端子をちょっとひねる必要がありそうだったため(以下yoheさんのツイート参照)リスクが高そうに思えました。
7sKB、スイッチの脚を「ハ」の字にひねっておくことで導通する(かもしれない)。
— yohe (@yohewi) December 8, 2019
ただ、脚を折りやすいのでオススメまではしない。#7sKB pic.twitter.com/69gjpFKTKg
ちなみに僕はKailh chocの茶軸を買いましたが、仮組みして使い心地を確かめたところ、思ったよりも音が大きくて「これリモート会議中に議事録取るのが憚られるレベルでは…?」と思ったので、別のスイッチ(Red Proとか)に替えるかとても悩みました。最終的に自己責任でルブを塗った茶軸でいきました(詳細は後述)。
以下ははんだ付け完了後の画像です。
実装プレートへのBMP(Pro Micro)取り付け
コンスルーの向き等BMPの取り付け方の詳細はJISplit89組み立て記事参照です。
7sKBで最も気をつけるべきは、アンダーミドルプレート(透明アクリルプレート)を挟んでBMP(Pro Micro)を取り付ける必要があるということです。これを忘れると妙に隙間の空いた7sKBのような何かになります。
キーボードのテスト
ステレオミニケーブル or TRRSケーブルで左右を繋いだあと、USBケーブルを接続して全てのキーがちゃんと認識されるかテストします。
テストにはおなじみREMAPを使用しました(詳細手順はJISplit89組み立て記事参照)。
一箇所ダイオードのはんだ付けが甘くてキーが反応しないところがあったので、はんだを盛り直して解決しました。
ボトムプレートの取り付け
以下手順でやりました。
- ボトムプレートの上から2段目の穴に4mmスペーサーを3mmネジで取り付ける(左手側と右手側で2個ずつ合計4個)
- 実装プレートに2ピンコンスルーを刺す(とりあえずキーボード後方からの見栄えを考えてコンスルーの窓は手前側を向くようにした)
- 2ピンコンスルーが刺さるようにボトムプレートと実装プレートをドッキングした後、8mmネジでトッププレートからボトムプレートまで貫いて最上段の穴に4mmスペーサーを、真ん中より下の段にはナットを取り付ける(画像は一度仮組みした後なので既にゴム足付き)。
- ボトムプレートの蓋を3mmネジで取り付けたあと、ゴム足を適当な位置に貼りつける。
キーキャップ取り付け
最後にキーキャップを取り付けて完成!
BMPの場合、ボタン電池(CR1632)の挿入とBluetooth接続テストもしておきましょう。
より良いキースイッチ、キーキャップを求めて
キースイッチ
※注意※
ここに書いた内容は全て自己責任でやっており、後々トラブルが起きるかもしれません!
7sKBの組み立てで一番難儀したのが、Kailh choc(茶軸)スイッチの音対策でした。自分の理想は静音タクタイルで、遊舎工房さんの店頭でKailhの茶軸を試したときはそこまで気にならなかったのですが、実際に7sKBを仮組みして試打すると思った以上に底打ち音が激しいことが分かりました。
サリチル酸さんのキースイッチレビュー記事でKailh chocならPro Redがオススメという情報を事前に得ていたので、そっちに変えようかなぁ…という思いが強くなったのですが、一方でPro Redは他のKailh chocスイッチと違い、ボトムハウジングが赤色になるのが個人的にネックでした。ボトムハウジングってキーボード使ってて目に入る部分なので、今回7sKBを黒色で統一したい自分の目論見から外れるため結局断念しました。あと遊舎工房さんやKochi KeyboardさんでPro Redが売り切れてて、これ以上待ちきれなかったのも大きいです。
じゃあどうするかということで、スイッチにルブすることを思いつきました。Amazonで買ったSuper Lubeもあったし。ただ、7sKBはスイッチのはんだ付けが前提になるので、一度組み上げるとメンテできないのでは…?という不安が。Discordでサリチル酸さんに相談したところ、「ルブするにはスイッチを取り外す必要があり、7sKBは取り外しに向いていないこと、またそもそもchocスイッチがルブに向いていないのであまりおすすめしない」という旨の回答を頂きました。
めっちゃ悩んで、悩みに悩みぬいた結果、僕がたどり着いた結果(さき)は、ルブでした。1日で63個、感謝のルブをスイッチに施し、一晩寝かせて翌日7sKBに取り付けて試打すると、確かに音が小さくなっていました。あとルブ前は「カチャカチャカシャカシャ」と乾いたタイプ音だったのが、ルブ後は「カタカタカタカタ(ねっとり)」という艶のある音に変わったことに驚きました。
ご参考までに、ビフォーアフターの打鍵音を貼っておきます(Googleフォトの共有リンク)。音質が悪いのはご容赦ください。
流石にCherry MX Silent Redレベルには程遠く100点満点とはいきませんが、今できる限りの工夫はできたと思うので満足です。もしKailh chocで正式に静音タクタイルのスイッチが発売されたら、はんだ付けし直してでも交換するかも知れませんね。
キーキャップ
今回最も嬉しかった誤算が1Uキーキャップの使い心地の良さです。
デザインが好きなKailhロープロ無刻印キーキャップが売り切れだったため、間に合わせで購入したMBK Choc Low-Profile Keycapsの質感が思いの外良かったのです。
1Uのものは中央が凹んでいる構造で指がフィットしていい感じですし、触ってみると程よくザラザラしており何やらしっくり来るんです。また、Homingキー(F,Jキー用の出っ張り付)が売ってるのも嬉しかったです。
一方で1.5U/2Uキーのチョイスは今後の課題で、レイヤ切り替えのために親指で長押ししている間、キーキャップの縁で指が痛くならないようにしたいです(タップだけなら気になりませんが、長押ししてると痛い)。JISplit89の時は、スペースキーを上下逆向きに取り付けることでキーキャップの縁が指に当たらないよう工夫できました。しかし今回購入したKailhロープロ無刻印キーキャップ1.5U 2U(1個)だとキャップに傾斜がないためこの技が使えません。
解決策として、1.5U/2UキーもいっそMBKに統一しようかと考えています。画像を見る限りでは1Uのものと違い、中央が凹むのではなく逆に中央に向けてなだらかに盛り上がっていて縁も尖って無さそうなので、指にも優しいかと期待しています。
(8/10追記) 1.5U/2UキーもMBKに変更しました!肝心の親指の痛みは、かなりましになりました。何より外見に統一感が出たのがいいですね。
他にも、調べてみると自分で押しやすい親指キーを設計された方のブログがいくつかヒット。勉強になります…!
まとめ
7sKBの組み立ては苦労する点も多かったですが、実際使ってみてやはり慣れ親しんだロープロファイル(choc)だと使い心地がめちゃくちゃ良いので、とても幸せな気持ちです。
キーマップの設定についても、JISplit89から蓄積してきたノウハウをいい感じに7sKBへと移行できており満足していますが、これについては別の記事で試行錯誤の記録でもつけていこうかと考えています。 (8/8追記) 書きました!⇒記事
また、JISplit89で発生していた、PCを長時間シャットダウンしてから起動するとBluetooth接続がうまくいかないという現象も7sKBでは起きておらずありがたいです。JISplit89は無線キットのはんだ付けが良くなかったのかもしれません。 (8/9追記) と言ったな。あれは嘘だ。やっぱりシャットダウン後は7sKBもスライドスイッチをOFF⇒ONにしないとBluetooth接続できなかった…
今のところ7sKBが僕にとってのEndGameになってくれそうな気がしており、使っていくのが楽しみです。
以上です。
※この記事は途中から7sKBで書きました!